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Channel: ブログ – NPO法人日本教育再興連盟(ROJE)
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関東事務局 新歓イベントのお知らせ!

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ROJE学生ブログをご覧のみなさま

こんにちは!

現在ROJE関東学生事務局に所属している、東京大学新3年生の三宅太里(みやけ たいり)です。

2014年度新歓合宿下見 写真 003

 

 

 

 

 

 

 

早速ですが!

私が担当をしている新歓合宿について紹介させていただきます!

 

今年の新歓合宿は、5月3日(土)と5月4日(日)の一泊二日で新潟県に行きます。

昼は体育館でバスケや鬼ごっこなど、さまざまなレクリエーションをします!

これは班対抗の勝負で優勝班には景品もついていますので、より熱く燃えます!

最近体を思いっきり動かすことがなかった人には特にオススメです。

もちろん運動が苦手な人でも問題ありません! ROJEにいるメンバーは苦手な人がほとんどです(笑)。

新歓合宿

また、夜には現役のメンバーにも好評の「かたろーじぇ」という、文字どおりみんなで語り合う企画もあります。

まぁ実際は語り合うというほどお堅いものではなく、いろんなテーマで楽しく話しましょうというものです。

 

 

 

ROJEのメンバーのことを知ることができますし、さらに新入生同士でも親睦を深めることができます!

 

ROJEは普段さまざまなプロジェクトにわかれて活動しているため、全体で集まる機会は私たちにとっても貴重なものです。

いろいろなプロジェクトのことを知ることができますし、プロジェクトを超えたつながりをつくることができるのも新歓合宿ならではです!

また、毎年2年生以上の方も新歓合宿に参加しているので、学年問わず気になった方は是非お越しください。

 

このブログを見てROJEのこと、そして新歓合宿に興味を持った人は、一度説明会に参加してみてください!

説明会にはROJEのHPのフォームからお申込みをお願いします。

 

最後になりましたが新歓合宿は、ROJE全体の雰囲気を味わういいチャンスです!

みなさんの参加をお待ちしております。


五月祭 プレイベント開催!

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いつも当ブログをご覧いただきありがとうございます。

五月祭教育フォーラム2014(以下五月祭)
企画班リーダーの矢後拓海です。
3月21日に五月祭プレイベントを行ったのでその報告をいたします。

今回のプレイベントの目的は

「グローバル化についてよく考え、五月祭で学生である自分たちが意見を発信できるようにする」

です。
ROJEのメンバーのみを対象としたワークショップを開くことで、お互いに深く話せて、かつ何を話したかを記録できることをしたいと思い、ワールドカフェ(※)を行うことにしました。

当日は

1.五月祭の概要、ワークショップの内容説明

2.ワールドカフェ

3.まとめ

の3部構成で行いましたので、この時系列に沿ってお話したいと思います。

※ワールドカフェは対話の一種です。少人数の班になって、あるテーマについて対話し、話のメモを模造紙に書くことを1セットの活動として行います。そのあと班のメンバーを変えてまた同じことをします。模造紙は共通のものを使うので、前の班が何を話していたかがわかるようになっています。その結果、参加者みんなで話をしているような感覚を得られるというものです。

 

1.五月祭の概要、ワークショップの内容説明矢後プレゼン

今回の五月祭教育フォーラムでは「グローバル化時代の教育」をテーマに、
ROJEの理事である鈴木寛先生、隂山英男先生、さらにインターナショナルスクールオブアジア軽井沢(ISAK)代表理事の小林りん氏と代表の学生が議論を交わします。
参加者の方々には、4月から就職を控える卒業生の方や、多くの新4年生を迎えました。新2年生が中心である五月祭プロジェクトメンバーにとって大変頼もしい先輩方を加え、五月祭へむけたイベントとなることを予感させられました。

 

 

2.ワールドカフェ

ワークショップはワールドカフェを行いました。
今回のテーマは

「グローバルリーダーとは?」

読者のみなさん、あなたにとって「グローバルリーダー」とはどんな人でしょうか。

当イベントではグローバルリーダーを考えるにあたって

①倫理観
②目的意識と判断力
③多様性に対する寛容力

 

という面から話をしました。この3点は小林りん氏が考えるグローバリーダーに必要な資質です。
「グローバルとは?」「リーダーとは?」というようにテーマに含まれる単語を基に多くの人が考え、議論が行われました。

グローバルを考える際にはローカル、ナショナル、リージョナルも同様に考える必要があって、それぞれの中でリーダーとは?と問わなければいけないのか。
そもそもリーダーは国内から世界を見る存在なのか世界全体を眺める存在なのか。
こういった意見も話し合いの中で挙がりました。

一番難しかったのは倫理観についての議論でした。倫理観という言葉自体あまり考えたことがなく、善悪を判断するってどういうこと?ということから正義の話に飛んでしまうこともありました。

 

 

 

3.まとめ

今回の参加者は全員ROJEのメンバーでフォーラムメンバー以外は全員先輩方だったので、今日考えたグローバルリーダーをフォーラムにどのように反映させるのか、どのような結論に持っていくか、ということを説明し、それに対して先輩方からコメントをいただきました。

いただいたコメントは自分たちの考えの甘さを認識させるものばかりで、内容だけでなくチームとしての問題も指摘されました。このように鋭い意見をたくさんもらえ、今後の進み方についてもヒントも得られたので非常に有意義なものになったと思います。
まだまだ当イベントに関して事前に考えられることは多かったなと感じました。
参加者から聞きたいことをうまく引き出せなかったのは自分のなかで大きな失敗だと思います。

ですが、自分たちだけでは絶対に出てこないだろうなという考え方や意見をもらうことができて、かなり勉強にもなりました。
先輩方からもらったフィードバックをもとにこれからも頑張っていきたいと思います。

 

最後になりますが、
当記事の目的にもある
「五月祭教育フォーラム2014」
に興味を持たれた方がいらしたら、是非こちらをご覧ください。
皆様のご参加心よりお待ちしております。

学校ボランティアプロジェクトから新入生へ!

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みなさん、こんにちは。

VPブログ用1

学校ボランティアプロジェクト広報班の志津田と申します。

いよいよ新学期。何か新しいことを始めたい方へ!!

小中学校ボランティアのご案内です。

私は週一回、渋谷区の小学校にボランティアとして通っています。

「先生になりたい」というわけではないのですが、ブログ用2もともと「教育に関して勉強したい!」と考えていたため、

・直接人の役に立てることがしたい、

・漠然と、今の学校現場を知りたい、

・子どもと関わる機会がほしい、

ということでボランティアを始めました。

ボランティアって一体何をするのかというと、

朝会から授業、休み時間、給食、下校までを子どもたちと一緒に過ごすだけ。

担任の先生だけではカバーしきれない、

教える、叱る、ほめる、遊ぶという役割を、お手伝いします!

こんなに単純なことなのに難しく、そして、やりがいがあるのです。

たとえば、

悲しくて泣きだした子がいれば、背中をさすり続けて励ましてあげる。

友達に罵られて「教室に戻らない」と言いはる子がいれば、話を聞いてあげる。

授業がつまらないという子がいれば、その子に合ったやり方を探してあげる。

なかなか骨の折れることもあります。

とくに、叱ることがどれだけ難しいかを日々感じさせられます。

「先生」であり、「大学生のお姉さん」でもあるからです。

でも、

目を輝かせて自分の作品を見せてくる、

会うたびに「先生あのね、」ってぴたっと貼りついてくる、

そっと秘密の手紙や折り紙を渡してくれる、

そんな子どもたちの笑顔を見ていると、

自分は何にも代えがたい時間を過ごしているのだと気づきます。

ある提携校の先生がおっしゃいました。

「ボランティアが一人いるだけで、学力が飛躍的に向上するとは思いません。

でも、子どもを受け入れてあげることのできる存在、

子どもが頼ることのできる存在が一人増えること、

これが大きな意味を持ちます。

そのような小さな経験の積み重ねが、子どもの成長につながると思います。」

ブログ用3

VPには研修会など、交流や学び合いの場もあります。

私たちが目指すのは、ささやかではありますが、

こういう子どもたちの小さな「できる」を増やすこと。

子どもに頼られる存在に、あなたもなりませんか?

学校ボランティアプロジェクトでは、

東京・横浜の17の小中学校に、

週一回ボランティアとして通うことができます。

一日入る平日授業サポートに始まり、放課後特別教室の支援など、

あなたのやりたいこと、スケジュールに合わせた活動ができます!

もっと知りたい、ボランティアを始めてみたい、と思った方は、

春のボランティア説明会(詳細はこちら)にお気軽にお越しください!

第一回

4/13(日) 14:00~16:30

@代々木八幡区民会館

都合がつかない…という方には個別に対応いたしますので、こちらよりご連絡ください!

皆様のご参加、心よりお待ちしています!(^^)

EDUPEDIAから新入生へ!

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こんにちは!
頑張る先生を応援する教育web事典EDUPEDIA学生スタッフ3年の田場川優子(たばかわゆうこ)です。私は1年生の夏から、EDUPEDIAに関わり、2年の夏から、専門班で人事としてイベントを企画したりしています。最近髪を切って幼さが増したとROJEでも好評(?)です。

 

EDUPEDIAさて、私の自己紹介はおいておいて、そもそも、EDUPEDIAってなに?と思う人も多いのではないでしょうか?

簡単に言うと、EDUPEDIAは「先生向けの授業紹介をするサイト」です。これが実際のサイトのトップページです。どうですか?ポップで可愛くないですか?使ってみたくなりませんか??このサイト上で、授業案や教材、コラムになる話題まで、先生と学生が協力して掲載しています!!!

毎月10万人の皆さんに訪れて頂き、昨年は、複数の新聞社に掲載されました!

興味を持ってくださった人はぜひ「EDUPEDIA」(http://edupedia.jp/)で検索してください!

 

では、具体的にEDUPEDIAで学生は何してるのか

多くのメンバーは①取材したい先生・セミナー探して、②取材をし、③記事を作成したあと、④HPにアップ!しています。
他にも、WEBデザインやシステム面で関わってくれているメンバーもいます。

EDUPEDIAに入ったらどんなメリットが?と思う人もいると思います。そんな新入生に、現在関わる私たちが得られている学びを紹介します!
①現場に入り、実際の授業を見学できる
授業内容・あり方を先生目線で見学できます。
②先生と学び合える
授業のこと以外も 先生に質問できるので、自分の学びにつながります。
③多くの出会いがある
先生だけでなく、熱意のある他大・他学部の学生とも 交流できます。
また、社会人の方も関わってくださっているので、学生団体では得られない経験ができます。
他にも得られることはたくさんあります!活動の中で実感してください!

早稲田、渋谷、国分寺で地域ごとの授業後に集まり、平日に作業しているので、週1から活動に参加できます!迷ったらまずはROJEの説明会(http://kyouikusaikou.jp/activity/2014shinkan/2014kanto/2014kantoinformation-session/)へ!真面目で楽しいメンバーと一緒に活動しましょう!

EDUPEDIA2

 

高校学習支援プロジェクトから新入生へ!

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どうしたら、中学生・高校生がより良い学校生活を送れるでしょうか? 中高時代は将来を決める上でとても大事ですが、ともすると何となく日々が過ぎてしまいます。「考える」こと―それを一度してほしいと私たちは考えました。

学生ブログをご覧の皆さま、こんにちは。関東学生事務局に所属しております、東京大学新3年の亘悠太(わたりゆうた)です。今回は、高校学習支援プロジェクトの一企画である「よのなか科」の授業をご紹介したいと思います。

亘さん

 

 

 

 

 

「よのなか科」の授業は東京都の私立中高一貫校である佼成学園の中学3年生を相手に行わせていただきました。水曜日の1時間目のコマで、2学期から3学期にかけて全7回の授業でした。

授業の目的は「主体性を引き出す」。「主体性を引き出す」とは「自分で考えて、意見を持って、行動できるようになる」ということです。自分で考えて、自分なりに大事なものを見つけたり考え方を組み立てたりすることで、後悔ない中高生活がおくれるのではないでしょうか?

授業では、「受験以外に何の目的で勉強しているの?」や「部活をするとどんないいことがあるのだろう?」と疑問を投げかけたり、「やりたいことをたくさん挙げてみよう」と自分の興味に目を向けてもらったりしました。

勉強の目的は「いい生活ができるようになるため」などの曖昧な回答も多かった一方で(中学3年生には難しいテーマだったようです)、部活については「部活をしているとメリハリがつくようになった」「部活をしているともっと友達がいたかもしれない」といった、きらっと光る回答が見られました!

このような授業を通して、大学生と中学生の交流も進みました。授業の感想シートには沢山の大学生への質問を書いてくれました。一歩先を進む大学生が中学生の参考になってくれれば幸いです。

授業の感想は「いつもの学校の授業と違って良かった」「大学生は親近感を持てた」というものが多く、自分なりに何か1つでもつかんでくれたのだと思います。「よのなか科」は来年も行います。是非、参加してみたいという方はご連絡をくださいね!

ミーティング

鈴木寛先生にインタビュー!①

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【五月祭2014登壇者 鈴木寛先生インタビュー①】
~本当のグローバル化の話をしよう~

いつも当ブログをご覧いただきありがとうございます。

五月祭教育フォーラム2014(以下、五月祭)
プロジェクトメンバーの宇野元気です。

4月7日(月)に当団体の理事であり、五月祭2014の登壇者である鈴木寛先生にインタビューを行いましたので、その報告をさせていただきます。

(鈴木寛先生のプロフィールはこちら

みなさんはグローバル化についてどのくらい知っているでしょうか。

メディアやインターネットから流れてくる情報は正しいものばかりではありません。
多くの気づきにあふれたインタビューを、全3回に分けてお伝えしていきたいと思います。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

鈴木寛先生インタビュー①

鈴木寛 ①

どう変わっていくのか、そして、どう変えていくべきか

―グローバル化の中で日本の公教育はこれからどのように変わっていくのでしょうか?

どう変わっていくのかというよりも、どう変えていくのか、という話にした方が良いですね。

まず、現状として、グローバル化は避けては通れません。

グローバル化は今になって始まったことではなく、明治維新以来、日本はずっとグローバル化しています。
まず、物のグローバル化が起こりました。
次に金融のグローバル化。

そして、いよいよ人のグローバル化が2000年ぐらいから本格的に始まりました。
みなさんが働く時には、母国語を別にする人や、異なる文化の中で育ってきた人たちと一緒に、チームで仕事をすることになっているでしょう。

ただ、日本の現在の公教育の体系は、そのような実態を前提としたものになっていませんでした。

現在の学校にも残っている20世紀型教育は、工場で働くためにマニュアルを覚えて、正確に再現するという能力を身に付けることを目指していました。
しかし、そのような能力を必要とする仕事は、機械の仕事になっていっています。
日本の社会の仕事はもっと付加価値型の仕事になっていくでしょう。
そして、バックグラウンドの違った人たちと現場でどうやって行動していくか、ということにもなると思います。

国際化教育や異文化コミュニケーション教育をものすごく頑張っている先生は多くいます。
しかし、受験に力を入れている学校では、そういった先生は浮いてしまっています。
それは、この現状を理解している人とできていない人の差が激しいからです。

グローバル化に向けての教育を校長や教員が全員が理解しているということが大事です。

そのために、新しく教員になるみなさんにも、この現状にリアリティを持って行動してほしいです。

学校のグローバル化のカギは、中学校・高校の管理職

―これから、どう教育が変わっていくのか、どう変えていくべきかという話を伺ったのですが、小学校、中学校、高校、大学の中で、グローバル化という意味でこれから1番変わっていく、変わるべきなのはどこになるのでしょうか。

全てのことは同時にやるべきです。
ですが、やはり中学校、高校の校長や教頭などの管理職でしょう。

というのは、国際化に関心のある教員はいますが、その人たちを応援するか、その人たちの動きを抑制するのか、というところの鍵を握っているのは、中高の管理職だからです。

みなさんも含めた、教育に携わっている人達が、いろんな良い芽を応援するのかしないのか。
このことに、グローバル化に向けて学校が変わっていけるかどうかが、かかっているのです。

鈴木寛先生インタビュー②に続く

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

今までは日本の公教育はグローバル化に対応できる教育になっていないと思っていました。

インタビューを終えて、それは僕が偏った情報だけしか知らなかっただけで、グローバル化に対応するために頑張っている先生や自治体は、たくさんあるのだということに気づくことができました。
そして、そのような人達を応援したり、自分も行動することがとても大事だと思いました。

グローバル化について考えるよい機会になると思うので、ぜひ会場に足を運んでください!

「五月祭教育フォーラム2014」
に興味を持たれた方がいらしたら、是非こちらをご覧ください。

参加を希望される方はこちらのフォームよりお申し込みください。

皆様のご参加心よりお待ちしております。

鈴木寛先生にインタビュー!②

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【五月祭2014登壇者 鈴木寛先生インタビュー②】

~本当のグローバル化の話をしよう~

 

みなさん

こんにちは

 

鈴木寛先生へのインタビュー記事、第二編ということで

今回はROJE2年 EDUPEDIA所属の駒崎が聞いてきた2点について書きたいと思います(*^_^*)

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

鈴木寛先生インタビュー②

鈴木寛 ②

 

 

一学年で約一割の人が、グローバル人材であることを求められている!?

 

グローバル化と騒がれていますが、今後グローバル人材は本当に必要になっていくのですか。

なにかデータで数字などは出ているのでしょうか。

 

 

実は今後の日本の就職において、増える職種は3つのみです。

一番増えるのは「医療福祉」 2020年に向けて300~400万人、次に「ICT関係」これは200万人くらい。3つ目に「グローバル関係」これはメーカー移行や金融移行をさします。

 

あらゆる分野でのグローバリゼーション(自由貿易地域)が進み、今まで日本で売っていたモノのマーケットはアジア(南アジアや中東アフリカ、インドネシアなど)になることが、2030年~2050年の人口動態を見れば経済のことだけを考えても間違いないです。

 

インドネシアなどはアジアといえどイスラム文化圏なので、これからの時代は、英語ができるのはもちろん大事ですが、特に東南アジア南アジアの人と、どうコラボレーションをしていくかを考えることが実は大切なのです。

 

国際対応化人材は教育の世界でも、医療でもメーカーや商社でも必要です。

就職は全てではないけれど、ワークライフバランスのとれた充実な人生を送るには1割のグローバル化人材が重要になっていきます。

 

また国際対応化人材になる為には、12~25歳までの間に海外で暮らし学ぶことが大切です。

日本の国際寮で暮らすのもいいのですが、できれば“複数回”、最初の一回目は暮らすこと重点で二回目以降は学ぶこと中心で、学生のうちに日本の外に出ることを推奨しています。

 

 

情報化社会とグローバル化~教育の重要性~

 

―教育の問題やグローバル化についてなど、メディアが取り上げると世間が問題意識をもつことが多いと思います。

これからのグローバル化にあたり、情報などの扱い方で気をつけることはありますか。

 

 

人には情報に関して、プル型とプッシュ型の2パターンがあります。

自ら情報を取りにいけるか、プッシュされたものをただパッシブに受け取るか、グローバル化は両者をさらに二極化にさせていきます。

だからこそ学問が必要になっていきます。

 

Passive learner(受動的学習者)をどうActive learner(能動的学習者)に変えるかということ、これからのグローバル化時代には皆がActive learnerに変わる必要があります。

その理由に、世の中の重要な動き(その一つがグローバル化)があり、この流動化していく社会に対応していく必要があります。

ただ単にメディアから情報を受けている人は結局、“売れる情報(記号消費)”の消費者になってしまい、よりよい人生を生きていけないでしょう。

 

だからこそ高等教育が必要で、自ら情報を収集し、メディアリテラシーを持ってこの情報を受け止めないといけないのです。

たとえガセネタが流れていたとしても、なぜこのソースはこれを流すのかということをちゃんと分析していけばそこに意味が見いだせるのです。

 

本来このような教育を、高等教育が意識していかなければいけないし、逆に皆さんは世の中に批判的精神を持たなければいけません。

情報を流している人の意図に、ただ単にのせられないように、ちゃんと読み、総合的に見て理解できるように勉強していきましよう。

 

 

鈴木寛先生インタビュー③に続く。

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

鈴木寛先生インタビュー記事②はいかがでしたか。

 

今まで、私はグローバル化が進んでいると言われても、まだはっきりとした実感がありませんでした。

まだ社会に出ていない学生の間は、グローバル化は身近に感じられないと思っていたのですが、学生のうちにこそ、自らがActive learner(能動的学習者)になり、世界・社会を知る必要があると感じました。

 

インタビューを通して、改めて直接話を聞くことはとても刺激的で、より自分の考えが深まるなと思いました。

なので、ぜひ皆さんにも五月祭に足を運んでいただいて、登壇者の意見を生で聞いていただきたいです♪

 

 

「五月祭教育フォーラム2014」
に興味を持たれた方がいらしたら、是非こちらをご覧ください。

 

参加を希望される方はこちらのフォームよりお申し込みください。

鈴木寛先生にインタビュー!③

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【5月祭2014登壇者 鈴木寛先生インタビュー③】

~本当のグローバル化の話をしよう~

 

みなさん

こんにちは

 

五月祭教育フォーラム2014(以下、五月祭)

プロジェクトメンバーの凌文恵です。

 

鈴木寛先生のインタビューの第3編です。

五月祭の来場者の方に向けてのメッセージもありますので、最後までご覧ください。

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

鈴木寛先生インタビュー③

 

すずかんインタビュー③

 

日本社会の格差からグローバル社会の格差へ

 

―グローバル化が日本にもたらす影響はどのようなものがあるのでしょうか?

 

 

これまでの日本社会は、ある程度の大学に入っていればなんとか社会で生活していくことができました。

ですが、グローバル化が進むこれからの日本において、学歴というものは全く意味を持たなくなっていきます。

 

これからは、先ほども言った通りActive(積極的)な人間とPassive(消極的)な人間に分かれていきます。(第2編参照)

このふたつには大きな格差がでていきます。

つまり、Active learner(能動的学習者)はどんどんチャンスを得ていくのに対して、Passive learner(受動的学習者)はどんどん搾取される対象になっていってしまうのです。

 

中卒でもActive learnerになった人間はその世界でちゃんと生きていくことができます。

一方、単に大学を通過儀礼のように終えた人は結局Passive learnerになってしまうでしょう。

今までは誰でも使えた成功方程式が、これからは個々人の幸せの方程式に変わっていきます。

 

チャンスは世界中にあります。

Active learnerになることで、世界から非常に有意義な人生を見つけることができるでしょう。

 

 

グローバル化によって変わる日本教育のメリット、デメリット

 

―グローバル化に向けて変えることが注目されていますが、日本の教育だからこそ良いところはどこしょうか?

 

日本の教育は、ものすごくクオリティが高いです。

 

グローバル化によって教育は大きく変化すると思いますが、日本のいいところは残せばいいのです。

 

日本では、小,中,高,と基礎を勉強しますね。

その後にある大学というものは、各分野の、ある種の専門特殊言語を学ぶ場なのです。

その分野、業界での用語や文法を学ぶことで、それを駆使してそれぞれの現場でコミュニケーションができるようになります。

 

要するに、読めて、書けて、聞けて、話せる。

この四つのリテラシーを、どのような業界でもその分野の専門用語レベルで正確に使えるようにすることに関していえば、日本は世界一だと思います。

また、日本は底上げがとても得意です。

全員を平均値にする標準教育にとても長けています。

それは、日本人が何かを無理やり教え込まされることに耐える能力や、無理やり教える能力がとても高い人種だからです。

 

その反面、日本の教育の問題点は2000年から全く変わっていません。

それは、『学びのモチベーション』が低いということです。

 

子どものレベルを5段階に分けたとしましょう。

つまり、日本はレベル2,3,4,の子どもたちへの教育は得意なのです。

しかし、レベル1の子どもたちをひきあげることと、レベル5の子どもたちをより伸ばすことが苦手なのです。

レベル1とレベル5の子どもたちへの教育は、その子に合った教育をカスタマイズする必要があります。

 

この点が、これからの日本の課題になってくるでしょう。

 

 

 

―最後に、五月祭の来場者の方々にメッセージをお願いします。

 

日本のメディアからでは伝わってこない、あるいは知りえない重要なことが、教育の現場にはものすごくたくさんあります。

現場で現在起こっていること、これから起こりうること、それを本当に知りたい方々には、ぜひ五月祭に足を運んでもらいたいです。

『真の情報』とは待っていても来るものではありません。

待っていて来る情報は発信者がある意図をもって流している情報なのです。

その情報に流されないこと、それを鵜呑みにして人生の大事な選択や判断を誤らないこと。

 

そのためには、大人達も学生達も自分から足を運んで、『真の情報』を集めてほしいと思います。

 

『グローバル化の本当の話』を伝えることのできるフォーラムにするつもりなので、ぜひたくさんの方に来ていただきたいです。

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

3回に分けてのインタビュー報告、いかがだったでしょうか?

 

今回30分弱という短い時間でのインタビューでしたが、鈴木寛先生の知識と考えの深さに感銘をうけました。

グローバル化と聞くとテーマが大きすぎてイメージしづらかったのですが、今回のインタビューを通して、本当のグローバル化についてよく知ることができました!

 

フォーラムでは今回のインタビューよりも更に深く、グローバル化について学べる貴重な時間になると思うので、ぜひ会場で一緒にグローバル化について考えましょう!

 

 

「五月祭教育フォーラム2014」
に興味を持たれた方がいらしたら、是非こちらをご覧ください。

 

参加を希望される方は以下のフォームよりお申し込みください。
https://docs.google.com/forms/d/1fcKhxMv2D4OySFXyO_eZwnXsQfGMEyd8iEanmohb6tU/viewform

 

皆様のご参加心よりお待ちしております。

 

 

 


ROJEで楽しんでいること~関東編~

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学生ブログをご覧のみなさま

こんにちは!

まりりん

 

ROJE関東学生事務局 広報部長を務めている、早稲田大学 新3年生の安井真理奈です。

みなさま、これまでの東西リレー企画記事はもう読んでくださいましたか?

第三弾のテーマはROJEで楽しんでいること」です!

みなさんは、何を想像するでしょうか。

 

 

 

 

*************************

『東西リレー企画』とは・・・

ROJEに関わるひとつのテーマに対して、NPO法人ROJEの関東学生事務局・関西学生事務局のメンバーが、交互に、自分の考えを言い合うという企画です。

ROJEのことをもっと深く知ってもらおう、そして身近に感じてもらおうというためのものです。

*************************

 

ROJEは、みなさまもご存じのとおり、教育系NPO団体です。

「会員になって自分に何ができるのかな」と想像してみたとき、「教育に関係することしかできない」と思われるかもしれませんが、実はそれだけではないんです。

 

少し、私の話をします。

私の小さいときから夢は「絵の本をつくること」でした。

むかしから本を読んだり絵を描いたりすることが大好きだったんです。いつか自分の本を出せたら……そしてそれを良いと思ってもらえたら……きっとすごくうれしいのだろうと思っていました。大きくなってもその夢は自分の中から消えず、中学に入り、高校に入り、1年の浪人生活を送り、大学に入ってからも、本や絵が好きなことは変わりませんでした。むしろ、その気持ちは強くなったような気がします。

 

大学1年生の夏にROJEと出会い、会員のひとりとして活動するようになりましたが、教育系NPOのROJEに対して、絵を描くことを大きく活かせるとはあまり考えていませんでした。とくべつ美術について造詣(ぞうけい)があるわけではなく、作品を出して賞をもらったことがあるわけでもありません。私のちいさな特技は、ちいさなままでいるのだろうと思っていました。ROJEには美術大学に通う学生もいて、デザインやイラスト関係は、そういった専門的に学んでいる学生の方がよっぽど上手だったので。

 

ですが、諦めの悪いところがある私は、その美術大学に通う先輩に、デザインを教えてもらえるようにお願いしました。先輩は快諾してくれて、毎週ミーティングを開いてはIllustratorやPhotoshopといった慣れない編集ソフトの使い方を教えてもらいました。やり方を覚えて、できること・つくれるものが段々と増えていくにつれて、それを活かせる場所も増えていきました。

その後、新歓用ビラのデザインや名刺のデザインを任され、試行錯誤を重ねながら案を出していったのは、良い思い出です。

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そんな経験を経て、私は広報部長になりました。

ROJEはプロジェクトの数も多く、運営部にのみ所属する人もいればひとつのプロジェクトでのみ活動している人もいます。

そんな人たちにも、他のプロジェクトのこと、ROJE全体のことをもっと知ってもらうにはどうしたらいいだろう?

ROJEにいる人が「もっとROJEを知りたい!」と思うような伝え方って何だろう?

 

そう思ったことがきっかけで、内部広報紙を発行することを決めました。

今は編集長として、特集や企画をメンバーと決め、インタビューなどを行い、編集ソフトを使ってデザインしています。メンバーから感想を貰うと、飛び回りたくなるほど嬉しくなります。

子どもも大人も、「したいこと」が「できること」になったときの嬉しさは、同じですね。

今は事務所にIllustratorをはじめとする編集ソフトがインストールされているPCが1台あるので、デザインは好きだけど道具がない!というメンバーにはそれを使ってやり方を教えています。

 

そんなわけで、私がROJEで楽しんでいることのひとつは……「デザイン」です!

正直、非常に、楽しいです。

長くなりましたが、ここまで読んで下さりありがとうございました!

 

最後に。

これを読んで、「自分の特技も活かせるかな」と思った方。

きっと活かせます! ぜひご連絡くださいませ!

「五月祭教育フォーラム2014」事前説明会 報告!

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みなさんこんにちは!

今日のお昼は冷やし中華を食べました、準備が始まった頃はコートを着てましたねー・・・

「五月祭教育フォーラム2014」広報班の出井です。

今回は、先日行いました「五月祭教育フォーラム2014」事前説明会の様子について報告したいと思います。

事前説明会とは、「五月祭教育フォーラム2014」成功のために当日スタッフとして参加してくれるROJEのメンバーに向けた説明会です。

当日の流れやそれぞれの役割などを説明し、全体の動きを確認します!

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そんな説明会前半はプロジェクトリーダーである鈴木くんによる自己紹介から始まりました。特に印象的だったのは、「五月祭はメンバーひとりひとりが主役である、おもいっきり楽しんで!」という言葉です。

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次に五月祭プロジェクトの発足から今までをスライドで振り返りました。

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2月から発足した五月祭プロジェクトも、ついに本番を1週間後に控えています。

なんだかしみじみしますねえ~って、まだまだしみじみするには早いですね!

今もたくさんの五月祭メンバーが当日の準備に尽力しています!!

また、鈴木くんが、これまで重ねてきた準備を踏まえ、五月祭に対する”想い”も語ってくれました。

 

後半はそれぞれ取材班、会場運営班、演出班、広報班に分かれてそれぞれミーティングを行いました。どの班も細かい部分まで確認、共有していました。

今回は僕の関わっている広報班にスポットを当てたいと思います。

広報班では当日広報について、広報班リーダーの安田くん、当日広報統括補佐の與口くんが説明してくれました!

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当日広報とは、五月祭に来ているけれども「五月祭教育フォーラム2014」を知らない方に足を運んでいただくために、ビラを配って配って配りまくる活動です!

安田くんはユーモラスなジョークを交えて聞き手を惹きつけながら、與口くんは新入生にもかかわらず、すごく分かりやすく説明してくれていました。

初対面の人も多かった当日スタッフも、説明会が終わる頃にはすっかり仲良しに♪

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事前説明会を終えて、コアメンバーを始め、当日スタッフ全員とてもやる気にみちあふれています!!

より多くの人に「五月祭教育フォーラム2014」に足を運んでもらい満足してもらえるよう、一丸となって残りの一週間準備を進めたいと思います!

 

ぜひ、「五月祭教育フォーラム2014」に足をお運びください!

 

【公式HP、申し込みフォームはこちら】

http://kyouikusaikou.jp/events/mayfes2014/

【五月祭メンバーの自己紹介記事、コラムなども掲載中!!FBイベントページはこちら】

https://www.facebook.com/events/227977334076867/?ref=2&ref_dashboard_filter=upcoming

【日々のミーティングのちょっとした情報もつぶやきます♪ROJE公式twitterはこちら 】

https://twitter.com/ROJE_edu

関西教育フォーラム2014 ラジオ出演のお知らせ

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【FM 79.7MHz 11月16日(日)朝10:00~10:30放送!】

かんふぉまでもう1週間になろうとしています。関西学生事務局の田中です。

先日、かんふぉスタッフが京都三条ラジオカフェの『KYOTO HAPPY NPO!』という番組にゲストとして出演しました。

関西教育フォーラムの魅力をより知ることができるチャンスです!

FM 79.7MHz 11月16日(日)朝10:00~10:30放送!
番組HPはこちら→http://radiocafe.jp/200310001/

お聴き逃しなく!!

かんふぉラジオ出演②

————フォーラム概要————–

関西教育フォーラム2014
~グローバル化でどうなる?どうする?
地球市民の育て方~
■テーマ「グローバル化×人材」
■日時:2014年11月23日(日)
14:00~16:30(開場13:30)
※フォーラム終了後、懇親会の予定はございません。
■場所:京都大学吉田キャンパス 法経本館第7教室
■入場料:無料
■主催:NPO法人日本教育再興連盟(ROJE)
■登壇者:
・鈴木寛氏(元文部科学副大臣・東京大学大学院、慶應大学教授・NPO法人日本教育再興連盟代表理事)
・苫野一徳氏(教育哲学者)
■後援:京都府教育委員会、京都市教育委員会

申込はこちらから→ http://to.ly/Ghbd

関西教育フォーラムについての情報は2つのFacebookページにて更新していきます。
*ROJE関西Facebookページ
http://www.facebook.com/kansairoje
*関西教育フォーラムイベントページ
https://www.facebook.com/events/698197456896686/

「関西教育フォーラム2014」についてのお問い合わせはこちらまで
→ roje.kansai@gmail.com

関西教育フォーラム2014 かんふぉまで1週間

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【かんふぉまで1週間!】

関西事務局の田中です。

かんふぉまで1週間をきり、 当日フォーラムを運営するスタッフの事前説明会や、配布資料の綴込み作業会、そしてリハーサルを行いました!

 

かんふぉ

 

 

 

関東事務局 新歓イベントのお知らせ!

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ROJE学生ブログをご覧のみなさま

こんにちは!

現在ROJE関東学生事務局に所属している、東京大学新3年生の三宅太里(みやけ たいり)です。

2014年度新歓合宿下見 写真 003

 

 

 

 

 

 

 

早速ですが!

私が担当をしている新歓合宿について紹介させていただきます!

 

今年の新歓合宿は、5月3日(土)と5月4日(日)の一泊二日で新潟県に行きます。

昼は体育館でバスケや鬼ごっこなど、さまざまなレクリエーションをします!

これは班対抗の勝負で優勝班には景品もついていますので、より熱く燃えます!

最近体を思いっきり動かすことがなかった人には特にオススメです。

もちろん運動が苦手な人でも問題ありません! ROJEにいるメンバーは苦手な人がほとんどです(笑)。

新歓合宿

また、夜には現役のメンバーにも好評の「かたろーじぇ」という、文字どおりみんなで語り合う企画もあります。

まぁ実際は語り合うというほどお堅いものではなく、いろんなテーマで楽しく話しましょうというものです。

 

 

 

ROJEのメンバーのことを知ることができますし、さらに新入生同士でも親睦を深めることができます!

 

ROJEは普段さまざまなプロジェクトにわかれて活動しているため、全体で集まる機会は私たちにとっても貴重なものです。

いろいろなプロジェクトのことを知ることができますし、プロジェクトを超えたつながりをつくることができるのも新歓合宿ならではです!

また、毎年2年生以上の方も新歓合宿に参加しているので、学年問わず気になった方は是非お越しください。

 

このブログを見てROJEのこと、そして新歓合宿に興味を持った人は、一度説明会に参加してみてください!

説明会にはROJEのHPのフォームからお申込みをお願いします。

 

最後になりましたが新歓合宿は、ROJE全体の雰囲気を味わういいチャンスです!

みなさんの参加をお待ちしております。

五月祭 プレイベント開催!

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いつも当ブログをご覧いただきありがとうございます。

五月祭教育フォーラム2014(以下五月祭)
企画班リーダーの矢後拓海です。
3月21日に五月祭プレイベントを行ったのでその報告をいたします。

今回のプレイベントの目的は

「グローバル化についてよく考え、五月祭で学生である自分たちが意見を発信できるようにする」

です。
ROJEのメンバーのみを対象としたワークショップを開くことで、お互いに深く話せて、かつ何を話したかを記録できることをしたいと思い、ワールドカフェ(※)を行うことにしました。

当日は

1.五月祭の概要、ワークショップの内容説明

2.ワールドカフェ

3.まとめ

の3部構成で行いましたので、この時系列に沿ってお話したいと思います。

※ワールドカフェは対話の一種です。少人数の班になって、あるテーマについて対話し、話のメモを模造紙に書くことを1セットの活動として行います。そのあと班のメンバーを変えてまた同じことをします。模造紙は共通のものを使うので、前の班が何を話していたかがわかるようになっています。その結果、参加者みんなで話をしているような感覚を得られるというものです。

 

1.五月祭の概要、ワークショップの内容説明矢後プレゼン

今回の五月祭教育フォーラムでは「グローバル化時代の教育」をテーマに、
ROJEの理事である鈴木寛先生、隂山英男先生、さらにインターナショナルスクールオブアジア軽井沢(ISAK)代表理事の小林りん氏と代表の学生が議論を交わします。
参加者の方々には、4月から就職を控える卒業生の方や、多くの新4年生を迎えました。新2年生が中心である五月祭プロジェクトメンバーにとって大変頼もしい先輩方を加え、五月祭へむけたイベントとなることを予感させられました。

 

 

2.ワールドカフェ

ワークショップはワールドカフェを行いました。
今回のテーマは

「グローバルリーダーとは?」

読者のみなさん、あなたにとって「グローバルリーダー」とはどんな人でしょうか。

当イベントではグローバルリーダーを考えるにあたって

①倫理観
②目的意識と判断力
③多様性に対する寛容力

 

という面から話をしました。この3点は小林りん氏が考えるグローバリーダーに必要な資質です。
「グローバルとは?」「リーダーとは?」というようにテーマに含まれる単語を基に多くの人が考え、議論が行われました。

グローバルを考える際にはローカル、ナショナル、リージョナルも同様に考える必要があって、それぞれの中でリーダーとは?と問わなければいけないのか。
そもそもリーダーは国内から世界を見る存在なのか世界全体を眺める存在なのか。
こういった意見も話し合いの中で挙がりました。

一番難しかったのは倫理観についての議論でした。倫理観という言葉自体あまり考えたことがなく、善悪を判断するってどういうこと?ということから正義の話に飛んでしまうこともありました。

 

 

 

3.まとめ

今回の参加者は全員ROJEのメンバーでフォーラムメンバー以外は全員先輩方だったので、今日考えたグローバルリーダーをフォーラムにどのように反映させるのか、どのような結論に持っていくか、ということを説明し、それに対して先輩方からコメントをいただきました。

いただいたコメントは自分たちの考えの甘さを認識させるものばかりで、内容だけでなくチームとしての問題も指摘されました。このように鋭い意見をたくさんもらえ、今後の進み方についてもヒントも得られたので非常に有意義なものになったと思います。
まだまだ当イベントに関して事前に考えられることは多かったなと感じました。
参加者から聞きたいことをうまく引き出せなかったのは自分のなかで大きな失敗だと思います。

ですが、自分たちだけでは絶対に出てこないだろうなという考え方や意見をもらうことができて、かなり勉強にもなりました。
先輩方からもらったフィードバックをもとにこれからも頑張っていきたいと思います。

 

最後になりますが、
当記事の目的にもある
「五月祭教育フォーラム2014」
に興味を持たれた方がいらしたら、是非こちらをご覧ください。
皆様のご参加心よりお待ちしております。

京都女子大学表真美先生 教育対話『家庭と教育』

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昨年の9月末に家庭教育学を専門とする、京都女子大学の表真美先生と対談を行いました!
テーマはズバリ、「家庭と教育」。
子どもの発達に大きく影響する要因の一つ、“家庭”で私達は何を伝え、行動していけばいいのでしょうか?
家庭と学校で行う教育の違いは?という素朴な疑問から将来の自分の教育方法のヒントまで、お話します。

【対談メンバー】
•犬塚真優子(立命館大学文学部)
•小沢史明(京都大学理学部)
•児玉なみ(京都教育大学教育学部)
•鈴木ひかり(同志社大学文学部)

集合写真

目次

1.情操教育
2.表先生自身の子育て体験子育て観
3.学校と家庭の教育におけるそれぞれの役割
4.「生きる力」を身につける
5.未来の子どもに教えるべきこと
6.食育を子どもたちに伝える
7.対談者紹介


1.情操教育

○表先生の「情操教育」の定義

<要約>
「情操教育」は、本『家庭と教育』に書いてある4項目(絵本や本の読み聞かせをする、一緒に近所や市の図書館に行く、休みの日に家族で動物園・植物園・水族館に行く、休みの日に家族で美術館や博物館に行く)を指す。子どもに単に勉強させるだけでなく、様々な体験をさせることで、子どもの幅広い興味を引き出し、幅広い教養を身につけさせた方が良い。

<対談>

児玉:早速ですが、対談を始めさせていただきます。本日はよろしくお願いします。
私たちは表先生の『家庭と教育』という本を読んで、お話を伺いにまいりました。その本のなかで、「情操教育」について触れられている部分がありましたが、先生がお考えになっている「情操教育」の定義とは何でしょうか。この本によると、子どもを博物館や水族館に連れていくことや、絵本を一緒に読むということが挙げられていましたよね。

表:情操教育に関しては、『家庭と教育』のp6の表に載っていますね。これは京都市の全部の幼稚園、保育園に協力を要請して行った調査結果です。因子分析を用いて、選択肢を選んだ傾向で項目を因子分析しました。例えば、基本的な挨拶や礼儀作法について注意する人は、言葉の乱れや流行に対して敏感だ、ということや、ひらがな、カタカナを教える人は、数や英語の勉強もさせているということで因子が抽出されます。その手法で、親子の家庭教育におけるコミュニケーション15項目を5つのカテゴリーに分けることができました。
当初、芸術に触れたり、本を読んだり、自然に触れたりする教育を「文化的教育」と名付けようかとも思いました。というのも、フランスの学者にピエール・プルデューという人がいて、「文化資本」という理論を提唱しています。プルデューは、社会階層の流動性をよくするために、文化的な支援、たとえば、幅広い教養を身に着けるために、本を与えることや、文化施設に連れていくなどの支援が必要だと説いています。
こういった理由で、「文化的教育」にしようとも思ったのですが、それではわかりにくいし、漠然としていると思い、「情操教育」と名付けました。ただ、勉強させたりしつけをするよりも、文化的施設につれていったり自然に触れ合うなど、様々な体験をさせて幅広い教養を身に付けさせることのほうが重要だと考えています。実際、子どもたちを博物館などに連れていくと、よいパフォーマンスをするという結果が出ています。
確かに質問を踏まえて考えてみると、国語辞典や教育学辞典などに載っている訓示的な、論理的な「情操教育」と私がいっている「情操教育」は違いますね。感情や芸術、音楽などが含まれますよね。
この本の中の「情操教育」は感性を磨くということはあまり含んでいません。私がここで言いたいのは、138ページにも書いてあるけれど、子どもに勉強ばかりさせるのではなく、いろいろな体験をさせて、子どもたちの幅広い興味を引き出すことが重要だということです。

犬塚:つまり、先生がおっしゃっている「情操教育」というのは、本に書いてある4項目(絵本や本の読み聞かせをする、一緒に近所や市の図書館に行く、休みの日に家族で動物園・植物園・水族館に行く、休みの日に家族で美術館や博物館に行く)なのですね?

表:そうですね。一般に使われている「情操教育」は、感性を磨く、情緒を豊かにする、より正しい価値観を養うという目的には大いに役立つものだと思います。

 

 

2.表先生自身の子育て体験・子育て観

<要約>
表先生は子どもを様々なところに連れて体験をさせることで、子どもの興味を引き出していた。しかし、実際は子どもに積極的に体験をさせるような親が少なくなってきている。また、最近は子どもよりも自分のことを優先する親が増えてきている。子どもを優先できない親は子育てをすべきではないとも主張している。ただ、そういったものは心の持ちようであり、子育てを辛いものではなく楽しいものだと捉えれば、良い方向へ向かってゆくのではないだろうか。

<対談>

児玉:表先生ご自身は情操教育を目的として、博物館等に出かけられたことはありますか?

表:はい、もちろん。私はよくそういうところに子どもを連れていきました。
私の長男は乗り物が好きなので京都の梅小路公園にも頻繁に連れて行きましたし、大阪、東京の交通博物館にも行きました。私自身、動物園や美術館が好きだったので、よく行きましたね。
また、私の長男は交通博物館がきっかけで国立大学の工学部に進学し、今はタイヤメーカーに勤めています。様々な場所に行くことが子どもの興味を引き出すのに良いと思います。

小沢:そういった幼児体験は本当に大事だと思います。私が物理に興味を持ったのも、小さい頃に親が科学館に連れて行ってもらえたのが非常に大きいと思います。

鈴木:私で言えば、今自分が好奇心旺盛なのも、色んなところに連れて行ってもらえたからだと思います。

表:そういうのはあると思います。特定のことを教えるというわけではありませんが、やはり色々な体験をさせてあげるのが大事だと思います。

犬塚:実際周りを見てみると、子どもをいろいろなところに連れていく親は少ないのではないでしょうか。情操教育の重要性をあまり感じていない親が多くいるように思われます。

表:私は地方の子育て支援のアドバイザーをしています。そこで私は、一番に子どものことを考えてあげて、と言っています。でも、通常の子育て支援では、お母さんのストレス解消法の紹介や、子どもよりも親自身の都合を優先した相談が多くなってきています。
子どものことを考えて情操教育に関する所に出かけていれば、一緒に自分も楽しめると思います。それを知ってほしいと思い、この本『家庭と教育』を一般向けに書きました。

小沢:わがままな親が増えてきているということなのでしょうか。もしそうだとすれば、そのような傾向は子育てにどのような悪影響を及ぼしているのでしょうか。

表:わがまま、といいますか自分優先な人が多いですね。親の背中を見て子どもは育つと言いますし、親が良い生き方をして頑張っていたら子どもにもそれが影響するとは思います。でもやはり子どもが小さい時は子ども中心でいるべきです。
自分を優先させてしまって我慢が出来ないのなら、子育ては義務ではないのですから子育てをするという選択をすべきではありません。最近はしないという選択をする人も多いですが、それも生き方の一つだと思います。
子育てをするのであれば、子育てに支障をきたすような趣味については、子どもがある程度自立するまでは控えるといった覚悟も必要になってくる場面があると思います。

小沢:先生自身も、我慢をしたり何かを控えたり、といったことはありましたか。

表:私は子育てを我慢とは思いませんでした。子育て支援のアドバイザーの会議では子育てを苦しいものと考える親の意見が多かったですが、私にとっては楽しいものでした。
海外の話になりますが、カナダの極北の原住民のヘアーインディアンという部族は、生活を「働く」「遊ぶ」「休む」の3つに分けて暮らしています。その中で子育ては「遊ぶ」に入っています。日本において子育ては義務のように思っている人もいますが、その部族の人はすごく楽しんで子育てをしています。子育てが楽しみになっているので、一旦子育てが終わった人でも、子どもをもらってまた育てたりします。
子どもは5歳までに一生分の親孝行をすると言いますが、それは子育てがすごく楽しいからなのです。今子育てに苦しんでいる親御さんは子育てを我慢とは思わないでください。時間がない中、制約された部分はありますけど、それ以上に楽しめることだと思うのです。

犬塚:子育てが制約を受けるもので我慢が多いと感じる親が多いのは、共働きの増加によるものなのでしょうか。

表:そうですね。今は生活が成り立たないから生計を立てるために共働きのスタイルが多いです。私も働いていましたが、仕事の疲れを子どもがうまく癒してくれました。仕事と子育ての半分ずつしかできないと考える人や自分のそれまでの生活が変わってしまうことで子育てを制約や我慢と捉える人が多いのですが、気持ちの持ちようでお互いに良い影響を与えることもあります。子育てと仕事どちらも2倍うまくいくようになると考えれば、どちらもいい方向に変わっていくのではないでしょうか。

児玉:子育て支援の中では、悪い方向に考えている人が多いようなのですが、その考え方を変えるようなお手伝いもしていらっしゃるのですか?

表:しています。その中で私は、子育ては楽しいものなので、母親のストレスを無くすことばかりではなく、子どもが楽しくうまく成長できることも考えてください、と話しています。国際調査では、他国は子育てを楽しいと捉える人が多い一方で、日本はそういった人が少ない結果となっています。また別の調査ですが、一生の中で子育て期が最も幸福度が高いという結果もあります。日本では誤解している人も多いのですが、子育てというのはいいものなのですよ。

小沢:日本人が子育てを辛いと思う理由は、社会の理解が足りない部分がひとつにはあるのではないでしょうか。例えば、電車でベビーカーを使うことに難色を示す人もいますよね。

表:共存というのはひとつテーマに挙げられると思います。最近は、子連れだからといって遠慮せずに行動する母親が多いので、そういったことが社会の理解を妨げている一つの要因につながっているのかもしれませんね。
私も小さい子どもを3人連れて動物園等に行っていましたが、赤ちゃんを連れていたらあやしてくれたり、声をかけてくれたりと、優しくしてもらった記憶があります。昔は、年配の人が自分の体験を思い出して手を貸してくれていましたが、最近ではそういった人が少なくなっているのかもしれません。

 

3.学校と家庭の教育におけるそれぞれの役割

○情操教育 学校でできること、子育て支援・親子分離

<要約>
情操教育や食育などを家庭でできないからといって学校に任せすぎるのは良くない。親は子どもの興味を引き出すために、様々なものに触れさせる機会を増やすようにすべきである。
また近年、子育て支援などは親のストレス解消に重点を置きがちであるが、親も一緒になって子どもと楽しむことで逆にストレスを解消できるのではないか。

<対談>

犬塚:情操教育に関して、学校ができることは何かありますか。例えば学校で博物館に行くことについてはどう考えていますか。

表:それもいいとは思うのですが、何でも学校に任せるのは良くないですね。もちろん学校で博物館に行ったことをきっかけに両親とそういった場に出かけるようになる効果はあると思うのですが。教師は他にもやるべきことがたくさんあって、忙しいですね。私は教員の養成もしていますが、教師の一番の仕事は勉強を教えることです。よく学生は、生徒一人一人を尊重して生徒の目線に立てる教師になりたい、と言いますが、それよりもまず授業をきちんとできるようになることが前提にあります、それができて初めて生徒一人一人のパフォーマンスまで目が行くようになります。勉強を教えることだけでなく、情操教育・食育など何でも学校がやるのは時間的に無理もあります。

小沢:子育て支援も行政がお金でおこなうのではなく、情操教育のための施設の無料券や本の寄付といった用途を限定させる方向にしたほうが良いのではないのでしょうか。

表:具体的に言うなればそうですね。

小沢:でもそういうものがあっても、時間や移動手段の問題で施設に連れて行くのを諦める人が多いのも事実だと思います。

表:そうですね。やはりひとり親の家庭は連れて行く頻度が少ないですね。時間と気持ちの余裕がないのが原因でしょう。

鈴木:親がそういったものに興味を持たないために、連れて行かないというのもあるのではないでしょうか。

表:そうですね。自分が興味なくても、子どもがどこに興味を示すのかは分かりませんから、色んなところに連れて行って欲しいですね。外に出たら煩わしさもありますが楽しいこともありますよ。

小沢:お母さんも一緒にストレス発散するのもいいかもしれませんね。

表:現実としては、お母さんのストレス発散の場がママ友と喋れるカフェしかないのが寂しいですね。子育て支援ではそういったことに重点が置かれているのですが、私はそういった行政の方針には反対です。

児玉:子育て支援の中で情操教育の推奨はされているのか調べたのですが、そういったものよりもお母さんの心の支援が目立っていましたね。

表:自治体が考えているのはそういったことが多いですね。子どもが遊べる場や子どものスペースがある、おむつを替える場が整っているなど、お母さんがママ友と楽しめる空間を作ろうとしていますね。なんだか少し違う気がしますね。

児玉:子どもと楽しめる場が大切ですね。私の経験ですが、ママ向けのイベントスタッフをしていると、子どもを預けてママ友と参加する親がすごく多かったです。せっかく子どもと一緒に来ているのにもったいないと思いましたね。

表:残念ですね。牧野カツコ先生という育児不安の第一人者は、子育て以外の活動、夫の子育てへの関与により不安が緩和されることを明らかにしました。実は子育てすることでもストレスが解消されるんですよ。

鈴木:子どもを産んでからのストレス発散方法を新たに考えるべきなのかもしれませんね。さっきの児玉さんのイベント経験談のように、子どもを預けてママ友だけで遊びに行ってしまうのは、私たち大学生が友達と遊ぶ感覚に似ています。その感覚を変えていかなくてはいけませんよね。

表:学生の時と同じように考えたら駄目ですよね。私は子どもを預けて遊びに行ったことは一度もありません。子どもを連れて行くのが好きでしたし、連れて行くことで子どもにいい影響を及ぼすだろうと思っていました。買い物に連れて行くのも金銭教育のためと考えたりしていました。
子どもが好きなものを持てるきっかけにもなるため色々な体験をさせたかったんです。習い事なども子どもがやりたいと思うまでやらせませんでした。子どもがいろんな興味を持って好きなことを見つけ出すのがすごく大切だと思います。私の子どもたちも、幼い頃に色々な体験をして好きになったものが今の仕事につながっていたりします。
また、好きなことを見つけることは自尊心の向上にもつながります。できないことがあってもなにか上手くできることがあったら、勉強や将来の仕事だけではなく自信にもつながりますよね。好きなことがある子どもはそれだけに強いのではなく、他のことにもいいパフォーマンスを見せてくれます。

鈴木:たくさん情操教育を施してもらったら、学校に行ってからも興味を持って授業に取り組めますし、自分の経験と知識を結びつけることができますよね。

表:そうですね。教育実習の巡回指導をしていた時、割り算の指導をしていたんですよね。そのとき、60÷20を3ではなく、30だと誤答する事例がありました。これは式の手法と数字のみで考えていたせいですね。体験を基にイメージすればこんなことは起きないはずです。色々な体験をして欲しいですね。

 

○学校教育と家庭教育の領域

<要約>
食育、しつけ、情操教育などは、学校と家庭でそれぞれどちらがどのように教育するべきか、ということについて話し合った。基本的には家庭でおこない、各家庭でできない部分やまだ子どもに定着していない部分を学校が補っていくという形が良いのではないかとい結論に至った。

<対談>
犬塚:食育やしつけ、情操教育などは、学校と家庭でそれぞれどちらがどのように教育するべきだとお考えですか。

表:各家庭でできることまで学校でやるのはおかしいと思います。
食は、学校でのパフォーマンスにも大きく影響する大切な要素の一つです。実際に、アメリカの貧困地域で朝ご飯給食を実践したら、成績があがったという例もあります。日本にも朝ごはん給食をしている学校があります。家庭で食育を行うのは難しいという危機的状況だから、現在は仕方なく学校でやっていますが、本来、食育は家庭でするべきだと思います。栄養教育などは家庭科でするけれど、家庭科ですること以外は家庭ですべきですね。
また、学校は勉強を教えるところであり、礼儀やしつけも学校の役割ではないと考えています。

犬塚:そうですね、ただでさえ学校でやることが多いので、食育やしつけまでやっているとメインである授業が疎かになってきてしまう危険性があるかもしれませんね。

鈴木:確かにしつけなど家庭でできることは各家庭でしてほしいです。集団行動など学校でしか学べないものもあります。でも、お箸の持ち方など各家庭でできることまでも学校でやっていると、学校がパンクしてしまいます。
家庭が基本になって食育やしつけなどをしつつ、子どもができていない所を教師が直していくということなら、学校でもできるのではないでしょうか。

表:それがいいと思います。

 

○親への教育

<要約>
本来家庭でやるべきことに責任を持てない親がいるのなら、親への教育が必要になってくる。親教育を施す主体が、学校や国であると家庭への介入になってしまい難しい部分があるため、社会的な団体であるNPOや日本家政学会などの学会が行ったら良いのではないか。

<対談>

表:できるだけ家庭でできることは各家庭でやってもらって、その補助を学校がするというかたちならできそうです。でも、家庭でやるべきことを親が責任を持ってできないのなら、親への教育をしなければならないですね。
親への教育というのは、親の代わりに子どもに教育することではなく、親に教育をして親に責任を持たせるということです。

児玉:親に教育する主体は「学校」ですか。

表:主体が「学校」や「国」だと家庭への介入になってしまうので、「社会」が主体になり親に教育をすべきです。例えばNPOや家政学会がやるべきだと思います。

鈴木:親が子どもを産む前に、首の座らない時期の子どもの育て方などを教えるマタニティーセミナーを受けたという話はあっても、子どもが大きくなってからの育て方のセミナー(食育やしつけなど)を受けたという話はあまり聞いたことがありません。

表:そうですね。子どもが産まれる前には、セミナー等を自治体で開催していたりして、沐浴や授乳の仕方など、赤ちゃんが最低限生きるために必要なことは、両親学級などでやっていますよね。3歳児検診などでも、離乳食の作り方などを教えてくれると思います。
でも、子どもが大きくなってからのセミナーは親全員が参加しているわけではなくて、悩みのある人や興味のある人のみです。子どもへの教育に責任や興味を持たない親といった、本当に参加してほしい人が参加してくれていないのが問題ですね。

鈴木:子どもの生命に関わらないから、乳児期のセミナーに比べて重要視されていないのかもしれないですね。

小沢:そう考えると、子どもが死ぬわけではないので、行政が全ての親に参加を強制することは難しいですね。

表:全国にはセミナーをやってない地域もありますしね。子どもの育て方は人の価値観に左右されるから難しいですね。子どもの生死にかかわることは全員が必要とするけれど、子育てに関しては「自分の子どもだから子育ての仕方は自由だ」という考えがあり、国から押しつけることはできません。
第1次安倍内閣の時に教育再生(新制)?トル?会議で親教育の話が出ていましたが、介入のしすぎと批判されていましたね。橋下氏も親教育について触れていましたが同様の理由で上手くいかなかったようです。
そういった理由から、私は子育てなども研究している日本家政学会などが行うべきだと考えています。親教育とは少しずれますが、学会で実際に家族生活教育など進めている部分もあります。

児玉:単に行政などの上からの立場からではなく、専門家の意見なら納得してくれそうですね。

鈴木:専門家の研究結果を示すことで、素直に取り入れてみようという気持ちになってくれる親が増えるといいですね。

 

○学校でしか学べないこと(ドイツの人間関係の授業例、家庭科教育、金銭教育など)

<要約>

学校教育の中でしか学べないことや学校生活の中で学ぶ方が良いことは何か、ということについて話を進めた。人間関係に関しては、ドイツの授業例を見ていった。また、家庭科教育(特に金銭教育)をどのような方法で行うのが適切であるかを話し合った。

<対談>

犬塚:これまで家庭での教育について話してきましたが、逆に学校教育の中でしか学べないことは何でしょうか。私は、集団生活、人間関係の築き方などが挙げられると思いますがいかがでしょうか。

表:そうですね。人間関係は大切だと思います。私はフィンランドの家庭科教育を研究していましたが、家庭教育の中に人間関係の分野がありました。日本の家庭科教育では、多くても家族と衣食住と子育てくらいですよね。
先々週、ドイツの小学校・中学校を見学したのですが、そこでも人間関係の授業をしていました。ドイツの小学校の生活科や総合のような授業で、「ザッハ・フンダリフト」や「ザッハ・フンデ」または単に「フンデ」と呼ばれていたりします。
その授業は色んなことが組み合わさってできていて、人間関係や集団生活の分野もあります。ドイツは小学校が4年までで、5年生からは職業学校に行く人や、大学進学する人は「ギムナジウム」へ行きます。
少しドイツの教科書を見てみましょうか。(ドイツの3・4年生の教科書を見せていただく。)
子どもたちの間でもめ事が起こって、それを自分たちで解決する、といった感じのストーリーが書いてありますね。

犬塚:日本の道徳の授業に似ていますね。

表:道徳は日本で教科ではありませんが、ドイツでは教科の中で行われています。この教科書とはまた別の話になりますが、ドイツの小学校2年生の授業を見学したとき、人間関係の授業がありました。
はじめにリラックスできるような音楽をかけ、部屋を暗くしてストレッチをして、その後みんなで輪になって色んな告白をしていきます。「○○ちゃんが△△をしてくれて嬉しかった」といった感じで。
授業が進むうちに、「この間○○ちゃんに頭を叩かれた。とても痛かった。」といったように、悪いこと告白する生徒も出てきます。
そうしたらその○○ちゃんが「それはわざとじゃなくて手が当たっちゃっただけ。」というようにやり取りをしていきます。
先生はそれを見守りながら、「人に嫌な気持ちをさせるようなことをしたら駄目だよ、でももし嫌なことをしてしまったら謝ろうね。」というように輪の中に入ります。
(教科書の他のページも見せてもらう)

児玉:教科書を読んでみると科目に関係なく生活に密着した内容が載っているので、日本とは大分異なった内容になって対談中いますね。

表:総合科として理科・社会も含めてやっている感じですね。日本では、1・2年で生活科、それ以降は理科・社会・家庭科・総合などに分かれますがドイツは小学校が4年生までだから、全部を生活科でおこなっていますね。交通ルールや環境、消費活動など生活に結びつくことを全般的にやっています。

鈴木:日本ではあまり金銭教育をしているイメージがないのですが、ドイツでは金銭教育も含めて総合科でやっていますか。

表:日本でも金銭教育はしていますよ。家庭科の5・6年生の家庭科の教育に載っています。(実際に教科書を見せていただく)金銭教育をしているとはいっても、実際に買い物まではしない場合もあるかもしれませんね。

鈴木:私が小学生の時は、確かに買い物はしませんでしたが、代わりに商店街のインタビューをしましたね。

表:食品の表示の知識などは授業できちんと学ぶことが必要だけれど、体験や実践なしでは金銭感覚も身につきませんね。

鈴木:私も一人暮らしをしてやっと金銭感覚が身についたと感じています。お肉や野菜の選び方など、授業で知識としては学ぶけれど、実践しないから身につかなかったと思います。

小沢:家庭科の実習で「買い物」と「調理」をまとめて行ってみるのはどうでしょうか。

表:家庭科で教えることが多すぎて時間がないのかもしれないですね。
ドイツでは先生によってやる内容はバラバラです。ドイツでは教科書を見るとたくさんの分野や項目があるけれど、全部やっているわけではありません。担当の先生の得意な分野だけということや、そもそも教科書を使わないクラスもあり、先生の裁量に任されています。

鈴木:担当の先生によって教えることがバラバラだと、子どもの将来が狭くなる可能性もありそうですね。

表:それに対して、日本では学習指導要領に沿って全国津々浦々同じ教育をしています。
それによって、地域格差が出ないというのは良いことだと思いますが、学習指導要領に実体験に即したものが少ないのが問題ですね。

小沢:(例えば、保険・宗教・政治などが挙げられると思いますが、そのような部分は家庭に任せなければばらないのでしょうか。)

表:(確かに日本では、限られた時間で教えるのは難しいですね。それをやろうとしたのが、総合的な学習の時間ですが、あまり上手くいっていません。今まで先生たちがそのような授業をしたことがなく、何をやったらよいかわからなくて上手くできないのかもしれません。)

鈴木:実体験に即した内容を学ぶ理由として、子どもが勉強をする理由がわかる、というのが挙げられると思います。算数や家庭科など、実生活の中で実践すれば勉強する意味がわかっていきそうです。自分が生活する上で必要だと思ったら、きちんと学ぼうとするはずです。

表:実生活に即した教科の指導を組みなおすことが必要となりますね。誕生から死までを追ってつくる授業、教科を取り払った教育も良いかもしれません。

犬塚:でも、大きく変革せずに今のままの教育方法でやるなら、学校でやりきれない実践の部分を家庭で実践してもらうくらいしかできないのかもしれません。

表:そうですね、学校が様々な単元の学習を組み合わせて、実生活に応用できるような教えていくのが重要だと思います。

 

4.「生きる力」を身につける

○自分で生きる力、選挙、児童福祉費

表:なので、生活に密着した教育というのが大事になってくると思います。

鈴木:そういった教育についてですが、子ども自身が自分に必要があると思えば自主的にやるようになるし、親が情操教育などに重要性を感じてくれれば取り組んでくれるのではないかと思います。

児玉:私が大学生になり一人暮らしを始めた時に、電気水道の契約や通帳の作り方などは一人でやるようにと親に言われました。私は必要に迫られてひとつひとつネットで調べて勉強していきました。自分の場合はそれでよかったですが、こういったことを学ばないで社会に出て行く学生も多くいるのではないかと感じました。

表:そういったことがまさに生きる力ですね。学校教育では基礎の学習をすることが生きる力よりも重要だと考えられていますが、教養を身につけるということは生きる上で大事になってきます。家庭科・保健・経済でもそういった生きる力を教えようと試みていますが、もっと力を入れて取り組むべき問題だと思います。

鈴木:私は、保険・経済・政党・選挙の仕組みは公民で基本的な部分だけ学んだ印象です。

小沢:ただそういった授業だけでは実際の投票行動に繋がりにくいのではないでしょうか。例えば、授業で模擬投票などしてみないことには、多くの人が政治的な関心を持つようになるのは難しいと思います。立命館など私立の学校では模擬投票のような授業が行われています。そのような踏み込んだ内容の授業を公立も取り入れていくべきだと思うのですがどうでしょうか。

表:これは子育てにも言えることですが、若い人たちが関心を持って選挙に参加しないと、老人ばかりに優遇された政策になってしまいます。高齢化している国家でも高齢者福祉と児童福祉の比率が拮抗している国が多いのですが、日本は非常にかけ離れています。若い人たちが投票をしなければ、子育てや教育にお金が行かなくなってしまいます。

 

○今の政策における家族モデル

表:(例えば政府が考える家族モデルというものも父(サラリーマン)、母(専業主婦)、二人の子どもという一つのモデルをずっと使っています。核家族だけでなく母子家庭・一人暮らしなど生き方が多様化している中、昔と同じもので考えているのは不自然なのではないか。)

 

○選挙

表:(だからまずは投票するというのが大事です。18歳から選挙権を与えようという動きもあるのでぜひ若い人には投票に行ってほしいです。親が子どもと一緒に投票に連れて行けば、子どもも政治に興味を持ってゆくゆくは投票に繋がると思います。)

 

5.未来の子どもに教えるべきこと

○我々が親になる時の子育て環境

<対談>

小沢:話は変わりますが、将来の話を伺いたいと思います。つまり、僕たち大学生が結婚して子どもができるような時代には、家庭や回りの環境はどのようなものになっているのでしょうか。また、そういった中で子どもにどんな教育をしてあげたらよいのでしょうか。

表:私たちの頃よりも情報化が非常に進みましたね。調べればいつでも何でも分かるような時代になりました。私はスマートフォンを会議中に分からないことを調べるのに使ったりしている程度ですが、スマートフォンに依存している人も多くいるのではないでしょうか。
そういった中で、直接的な体験をしていくというのはより大事になっていくと思います。ネットで調べることで、仮想的に様々なことを体験した気になるということが非常に多くなってくるでしょう。しかし、ドイツへの取材でも多くありましたが、実際に足を運んで直接会って話をすることで初めて分かることが多くあり、そういった情報の方がずっと価値があります。

犬塚:ということは情報に対してどのように向き合うのかという教育をしていかなければならないのでしょうか?

表:そういったことは若い人のほうが詳しいですよね。親が子どもを教育しようと思っても親がそういった新しい情報に追いついていない部分が多くあり、少しずつ逆転現象のようなものが進んでいると思います。例えば、ネットでのいじめや犯罪行為などはもう親が認知できない部分で起きているような問題になっています。

鈴木:ネットでのやり取りが増加することで子どもや家庭にどんな影響が及ぼされると思いますか。私は、直接話すことが減っていくことで、コミュニケーション力が低下していくのではないかと思うのですがいかがでしょうか。

表:それはあると思いますね。例えば今の子どもは、ネットで人間関係がこじれてしまっても実際に会って話し合うことで解決しようとはせず、機械に任せるようになってしまっています。そういったことがいじめの要因や手段にもなってしまっていますし、学校がいじめを見つけるのを難しくさせています。いじめを防止するにも、学校側が道徳の面から訴えることはできても、いじめの手段を絶つことで防ぐということは今まで以上に難しくなっていくでしょう。最近、LINEなどの新しいコミュニケーションツールが続々と出てきていますが、それらを上手に使いこなさなければならない時代になると思います。
ネットの発達に伴うもう一つの問題点として直接的な体験の減少が挙げられると思います。もしかしたらそのうちテクノロジーの著しい進歩により、リアルな体験が必要なくなっていくのではないかとも思います。しかし、どんなに仮想的な世界が広がっても、私たち人間自体はリアルなものなので、決して現実世界と生活を切り離すことは出来ません。それに、やはり直接触れなければ分からないこともあるので、今まで以上に、直接的な体験が大事になってくると思います。

小沢:ではそういったコミュニケーションについてはどうやって教えていけばよいのでしょうか。

表:やはり、直接会って話すことの大事さもそうですし、いじめをさせない心や良心といった内面的な部分を育て行かなければいけないでしょう。ただ、「教える」というように〇〇しなきゃと窮屈に思うよりは、子どもと一緒に体験をすることで、楽しくストレスなく生活していけるのではないでしょうか。

 

6.食育を子どもたちに伝える

○健康的な食生活を実践できる人間を育成するには

<要約>

家庭での実践が必要。家事を手伝ったり、買い物に親子一緒に出掛けたりすることで、料理を作る過程や職の選び方を学ぶことが望ましい。そのためには、まず家庭で健康的な食生活を送る必要がある。たとえ健康的食生活を営んでいない家庭があっても、何を食べるかというのは個人の自由であるため、国や行政が介入すべき問題ではないため、専門家やNPOなどが助言していく方が好ましい。

<対談>

鈴木:健康的な食生活を実践できる人間を育成するにはどうしたら良いのでしょうか。例えば、一人暮らしの大学生の食生活の乱れが問題になっていますが、将来自分で自分のバランスをうまく保つことができる人、生きる力を身につけた人を育てるには、具体的に子どもにどのような教育をしたら良いのでしょうか。

表:家庭科や食育でもやっていますが、やはり知識に傾倒してしまい、実践を伴うことが少ないので、基本的には家庭で行うほうが望ましいと思いますね。うーん、どうしたらいいんでしょうかね。

小沢:家庭でスーパーに買い物に行くところから料理、皿洗いまで親子で一緒にやったらいいのではないでしょうか。

表:そうですよね。その過程全体にかかわることが大切ですね。

鈴木:なるほど。食を選択して栄養バランスの取れた食事をとるためには、何にどのような栄養が含まれていて、それぞれの栄養素にどんな効果があるのかなどの知識が必要だと思います。しかし、親や子にそれについての興味や知識がなかった場合、家庭教育でそれを補うのは難しいのではないかと思います。その場合どうしたらよいのでしょうか。

表:そういった問題は難しいですね。これから私たち国民全員が一緒に考えていくべき問題ではないでしょうか。

小沢:実践するにもやはり知識が必要ですね。食育の知識に関連して僕がよく聞くのは、添加物のことですね。

表:最近それについての本がでましたよね。電車の吊り広告で見ました。その本にも載っていたのですが、たとえばお刺身についている大根のつま。私よく加工食品やお惣菜よりもお刺身をよく食べるんですけど、ある日その大根のつまを味噌汁の具にしようと思ってお鍋に入れたのに、一向に柔らかくならないんです。

児玉:添加物が浸み込んでるんですよね。

表:そうなんです。私は何も知らなかったので、つまを食べて野菜もとれて健康的だと思って全部食べていました。それをきっかけにおかしい!と思ってつまを食べなくなりました。

鈴木:わ…私も全部たべていました…

表:でも、食品衛生法にのっとって作られているはずだから、そんなに心配する必要はないと思いますよ。あまり気にしすぎると食べるものがなくなってしまうので。ただ、そういう知識はあったほうがよいということですね。

小沢:そうですね。知っているということは大事ですよね。

表:ほかにもコンビニのおにぎりに、ご飯粒をつややかに見せるために添加物が使われているなど、いろいろあります。『買ってはいけない』という本がベストセラーになりましたが、その本にも書いてありました。アメリカでも社会階層が低い人のほうが肥満の方が多いですよね。食事の水準が低いからでしょうね。
今「手作り料理はなくなってしまうのではないか」という研究をしています。昔は家の中の服装は各家庭で作っていたけれど、今ではそれもほとんど既製服になってしまっています。衣類の変化のように、食も変化していくのではないかという研究です。栄養があって、安全で、安価だったら、手作り料理よりもお惣菜を選んで、手作りしなくなりますよね。

鈴木:一人暮らしをしていて、素材を買うより、お惣菜の方が安全で、安かったら、お惣菜を選びそうですもんね。

表:そうですよね。一人暮らしや仕事が忙しいなどの理由で料理をしない人が増えていったら、手作り料理がなくなっていってもおかしくはないですよね。

小沢:確かに、料理をしなければ、火のそばなど熱いところにいなくて済むし。

表:そう、料理は大変なことですもんね。では、料理をする、続けるには何が必要だと思いますか。

児玉:私は、作ることが楽しいから料理をします。自分がお店やスーパーで買って食べていた料理の作り方を知ったら、自分でも作ってみたくなります。ですから、料理をする、続けるには過程を楽しむことや探求心が必要だと思います。

小沢:サイトなどで検索して出てきたレシピなどを見て、自分で作ることができたら、自分でも作れるんだと思って嬉しくなりますね。

表:そうですね。過程を楽しむということも大切です。出来上がったものだけを見るのではなく、それが作られる過程を知っておくというのは確かに大事なことですよね。それは一つあります。
では、料理することはなぜ必要だと思いますか。

鈴木:日常的に料理をする行為が、文化を保存することにもつながるからではないでしょうか。というのも、手作り料理は、各家庭やその国の文化であり、アイデンティティーの源でもあると思うからです。

表:そう。それに人の好みはそれぞれだから、自分が食べたい時に自分の好きなものを作れるということもあります。買ってきたものは、人から与えられたものなので、みんな同じ味です。自分の好きなものを自分で作れるという能力は大事です。家庭科でもそういうことを教えていかねばならないと思います。だから、どんなに既に調理されているものが安くて、品質が素晴らしくても、自分で料理を作るという能力は大切です。また、やっぱり選ぶにしても知識は必要ですしね。
やはり、健康的な食生活を送ることのできる人間を育てるには、やはり各家庭で健康的な食生活ができていないといけませんね。学校の食育とかで教えるにも限界があって、家庭で実践してもらうために家庭科でも教えているので。しかし、食事も子育てと同じで、何を食べても自由なので、国が介入すべき領域ではないと思います。それに学校で教えても実際に家庭で実践しなければ何も変わりませんよね。教える場合には、国や行政がトップダウンで教えるのではなく、専門家の学会やNPOなどがボトムアップで教えていけば、より多くの家庭が実践しようとするのではないでしょうか。

児玉:そうですね。健康的な食生活を送るためにこれから私たち一人一人が家庭で自分自身の食育を行なっていかなければなりませんね。まだまだお聞きしたいこともございますが、そろそろお時間なので対談を終わらせていただきます。今日はありがとうございました。

 

表真美

京都女子大学
発達教育学部 教育学科 教育学専攻
発達教育学研究科 教育学専攻 教授

代表書籍:『食卓と家族 家族団らんの歴史的変 遷』(世界思想社・2010年)
“幸せな家族”の象徴としての食卓
「食卓での家族団らん」はどのように意味づけられてきたのか。
言説の初出、歴史的変遷をたどり、今後の家族団らんに関する教育のあり方について考察する。
本書の内容
序章 問題設定
第Ⅰ部 食卓での家族団らんの現実と言説
第一章 幸せな家族の象徴としての食卓
第二章 戦前における食卓での家族団らん
第Ⅱ部 教科書・雑誌における食卓での団らん言説の歴史的変遷
第三章 食卓での家族団らんはいつ始まったか
第四章 教科書に描かれた家族の食卓
第Ⅲ部 これからの食と家族
第五章 子どもの発達、家族関係に及ぼす影響
終章  食卓は家族を救えるか――これからの食と家族


つぼみプロジェクト 春のワークショップ報告

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学生事務局ブログをご覧のみなさま、こんにちは。

つぼみプロジェクトメンバー、東京大学の江口吉大と申します。

 

今回は、3月7日に福島県福島市で開催しました

「つぼみプロジェクト 春のワークショップ」のご報告をさせていただきます。

 

今回のワークショップは、「楽しみながら自分を知る」ことをコンセプトに、

小学校4年生から6年生9名を対象に行いました。

 

まず、大学生2人に子供2~3人の班に分かれ、自己紹介を班内で行った後、

アイスブレイクとして「ジェスチャーゲーム」を行いました。

 

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みんなでいろいろな職業の人やスポーツなどのジェスチャーを班対抗で行い、勝ったチームはとてもうれしそうでした!

 

次に「すごろくゲーム」を行いました。

「すごろくゲーム」とは、「はまっているものは?」や「将来の夢は?」など

止まったマスの質問に答えながらすごろくを進めていく、というものです。

 

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子供たちは、「今はまっているのはゲーム!」「将来の夢は作家!」など元気に答えていました。

大学生対子供で先にゴールに着いたほうが勝ちとしましたが、私の班では圧倒的な差をつけられて負けてしまいした。

 

最後に子供たちにワークシートを記入してもらいました。

 

すごろくで答えた質問からキーワードを見つけ、そこから自分の頑張りたいことをたくさん考えました。

そして、将来の夢をかなえるために次の学年で頑張りたいこと、また、大人になるまでに頑張りたいことを書いて発表してもらいました。

 

子どもたちは「ゲームを作る人になりたいから美術を頑張る」、「まだ将来は決まっていないからいろんなことを頑張る」

と緊張しながらも自分の頑張りたいことを発表してくれました。

 

図1

 

 

今回は自分を知るということから将来にアプローチしました。

将来を決める際には、自分の過去を振り返り、自分の大切にしている価値観を見つけることが必要だと思います。

将来、今日参加してくれた子どもたちが昔を振り返るとき、このワークショップを思い出して、今日考えてくれたことを活かしてくれれば嬉しいです。

 

次回のつぼみプロジェクトの企画は、2015年8月18日から20日、子供たちを東京に招いて行います。

それに向けて今後もメンバー一同精進してまいりますので、よろしくお願いします。

 

なぜROJEに入ったのか〜関東編

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皆さんこんにちは、NPO法人ROJE・運営部長の藤本です。

ROJEでは、教育に対してさまざまな活動を行っています。

今回はとくに、そのROJE関東学生事務局の「運営」の側面をみなさんにお伝えします。

 

関東ROJEでは現在5つのプロジェクトがあります

・学校ボランティアプロジェクト:小・中学校へのボランティアを派遣

・EDUPEDIA:WEBサイトを使って教育の優良実践を配信

・高校学習支援プロジェクト:高校生にオリジナルの授業の提供

・つぼみプロジェクト:福島県・飯舘村の子どもたちへの教育支援

  • 五月祭教育フォーラム:東京大学文化祭において有識者と学生によるパネルディスカッション

 

多くの”NPO”が社会人を中心に運営され、学生はそのサポート、という形を取っているのに対し、ROJEでは学生が運営にまで深く携わることができるのが特徴です。

 

ちょうど先日、卒業を迎えた大学4年生の先輩方の卒業式がありました。

振り返ってみると、私がROJEに入った理由は、新歓で迎えてくれた先輩方の「背中」にあこがれたからでした。先輩方は100人を超える組織を運営し、ROJEの可能性を拡げ、私たちに引継いでくれました。現在関西も含めると200人を超えるROJEの可能性は、今どんどん広がってきています。

 

例えばEDUPEDIAでは、さる1月に「朝日みらい教育賞」を受賞し、50万円の賞金を獲得しました。これは、朝日新聞による先進的な教育実践を表彰するものです。学生によるEDUPEDIAも開設後8年がたち、毎年脈々と引継がれるプロジェクト運営によって、教育をリードする取り組みとして評価されました。また、つぼみプロジェクトでは昨年8月に、インターネットで資金(支援金)を集めるサービスであるクラウド・ファンディングという取り組みにチャレンジし、30万円の寄付を獲得することが出来ました。

 

このように、社会から評価され始めているROJEに興味がある方、ぜひROJEの全体説明会に足を運んでみてください!ROJEには、教育に対して熱い思いをもち、その実現のために日々教育に向き合う「仲間」がたくさんいます。皆さんのご来場をお待ちしています!

 

 

飯舘村教育委員会様から感謝状を頂きました!

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学生ブログをご覧のみなさま、こんにちは。

つぼみプロジェクトで活動しております、早稲田大学3年の藤井陽一郎です。

 

この度、飯舘村教育委員会様より感謝状を頂き、

昨日つぼみプロジェクトの母団体であるROJEの理事会にて八巻義徳教育長から感謝状の贈呈が行われました。

 

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(左が陰山英男代表理事、右が八巻教育長です)

 

キャリア教育というテーマで表彰を受けたのは、つぼみプロジェクトが初めてとのことです!

飯舘村教育委員会様からご評価ならびに信頼を頂いていることはとても光栄であると同時に、大きな責任感を感じています。

 

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今後とも関係者のみなさまのご期待に沿えるように、つぼみプロジェクトメンバー一同より一層精進してまいります。

 

本ブログをご覧のみなさまには引き続き温かく見守っていただけますと幸いです。

 

 

関東ROJEと関西ROJEのかかわり〜関東編

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学生ブログをご覧のみなさま、こんにちは。

現在つぼみプロジェクトで活動しております、早稲田大学新4年の藤井陽一郎です。

今回は、ROJEが関東だけではなく、関西でも活動が行われていること、また関東ROJEと関西ROJEのかかわり方についてお伝えしたいと思います。

これまで学生ブログでは、主に関東のプロジェクトについて説明してきました。ですが、ROJEは関東だけでなく、なんと関西にも拠点があるのです。

 

関東・関西ともに切磋琢磨しながら活動に取り組んでおり、東西での交流も活発に行われています。毎年関東ROJEが主催する五月祭での教育フォーラムでは、関西ROJEのメンバーが当日広報などの応援に来てくれます。逆に、関西ROJEが主催する京都大学文化祭でのフォーラムでは、関東ROJEのメンバーが京都大学に赴き、当日広報などのお手伝いを行っています。

ブログ用写真

(東京大学の五月祭での1コマで、一番左の女性が関西ROJEのメンバーです)

 

また、夏には東西合同で合宿も行っており、東西のメンバー約40名が2泊3日でスポーツなどのレクリエーションを通して交流を深めます。私は1年の時に東西合宿の企画をしていたのですが、関西のメンバーとskypeで毎回深夜まで打ち合わせをしたのが良い思い出です。他にも、追いコン(ROJEに関わっていた4年生の卒業を祝うイベント)で関西と関東の両方で追い出される4年生がいたり、東京で行われる夏のつぼみプロジェクトのイベントで関西のメンバーが応援に来てくれたりと、東西交流は話題に欠けません。

 

このように、関東と関西で団体の支部があり、交流も活発に行われているというところはROJEならではの良さであると強く思っています。このブログをご覧のみなさまも、ROJEに入ったらぜひ様々な大学・地域にいるメンバーと交流を深めてほしいです。きっとこれまでにはなかった新しい視点や新しい仲間が得られますよ♪

 

新入生の君へ! 五月祭ってなに?

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みなさんこんにちは!

五月祭プロジェクトのリーダーを務めています、

早稲田大学教育学部2年の與口直樹(よぐちなおき)です!

 

桜の花の舞う、素敵な季節になりましたね!

 

今回は、”五月祭”と呼ばれている自分たちのプロジェクトを紹介します。

 

五月祭とは東京大学で5月に行われる文化祭のことで、

ROJEはそこで最も大きな教室を使用して教育フォーラムを開催しています。

 

毎年約500人の方にご来場いただいている、ROJEでもっとも大規模なプロジェクトです。

 

名称未設定

 

なぜ新入生のみなさまにこの五月祭というプロジェクトを知ってもらいたいかというと、

「ROJEを良く知れる機会」だからです。

 

ROJEの規模や教育に対する態度、理事の方や関西ROJEの存在、そして何より先輩方をはじめとするROJEのメンバー(通称:ROJEメン)を深く知ることができます。

当日はROJEメンがプロジェクトや関東と関西、学年の垣根を越えて、会場設営やビラ配り、来場者また登壇者への取材などを通して交流します。

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僕は昨年このプロジェクトをやりたくてROJEに入りました。

大学に入ってから何かに熱中したいと思っていたところに、このプロジェクトを見つけたからです。その時はこんな素敵なものだと想像していなかったと思いますが。

 

そこでの活動を通して、たくさんの先輩や同期に出会い、ROJEにものすごく馴染んだことが、今自分がここで活動している一番大きな理由だと思います。

さらにはそこで広報の仕事の面白さとやりがいを知ったことが現在運営部の広報課として活動しているきっかけです。

 

新入生の方にはどのサークルや団体に入るか迷っていても、5/17の当日だけでも空けておいていただいて、ROJEをよく知りに来ていただければと強く思います。

 

その時に五月祭楽しいな、ROJEいいなと思ってもらえるために僕たちは準備を全力でしていきます。

 

また、もちろんですがフォーラムの中身も、新入生のみなさんに、アカデミックだけどわかりやすくて刺激となるようなものにしていきますので、そちらも存分に期待していただけると嬉しいです!

 

百聞は一見に如かず。お待ちしております!!

 

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